睾丸マッサージとは?ゲイマッサージのカルサイネイザン・骨盤底を解説|THIRD

THIRD / BODYWORK & MEN’S HEALTH

KARSAI
NEI TSANG

カルサイネイザンと睾丸マッサージ

男性の骨盤・鼠径部・陰嚢周辺を扱うボディワークを、 伝統だけでも、イメージだけでもなく、 現在分かっている医学的知見とともに考えます。

KNOW YOUR BODY
INTRODUCTION

男性の身体を、
タブーにしない。

肩が凝れば肩をほぐす。脚が疲れれば脚をケアする。

ところが、鼠径部や骨盤まわり、陰嚢周辺になると、 途端に「触れてはいけない場所」のように扱われることがあります。

しかし男性の骨盤周辺には、 腹部、股関節、内転筋、骨盤底筋、鼠径部など、 多くの筋肉・筋膜・神経・血管が集まっています。

THIRDでは、カルサイネイザンやいわゆる「睾丸マッサージ」を、 性的サービスではなく、 男性の身体とボディワークを考える文化のひとつ として紹介します。

WHAT IS KARSAI NEI TSANG?

カルサイネイザンとは
何なのか。

カルサイネイザン(Karsai Nei Tsang)は、 タイを中心に広まった男性の腹部・鼠径部・骨盤周辺などを扱う ボディワークとして知られています。

日本では、陰嚢周辺への施術を含めて 「睾丸マッサージ」「ジャップカサイ」などの名称で 紹介されることもあります。

一方、その成立年代や伝承経路については、 信頼できる歴史資料が十分とはいえません。

そのため、 「2500年前から続く正式な伝統医療」などと 科学的・歴史的事実として断定するよりも、 タイ由来のボディワークや民間療法を背景に 発展してきた手技のひとつとして理解するのが適切です。

01 / ANATOMY

「睾丸マッサージ」という言葉に、 少し注意が必要です。

名前だけを見ると、精巣そのものを強く揉む施術を 想像するかもしれません。

しかし精巣は非常に繊細な臓器です。

陰嚢内部には精巣だけでなく、 精巣上体、精索、血管、神経など重要な組織が存在します。

THIRD SAFETY STANDARD

精巣そのものを強く揉む、押しつぶす、 強く引っ張るような行為をTHIRDは推奨しません。

男性の骨盤周辺を扱う場合も、 「睾丸だけ」に注目する必要はありません。

下腹部
鼠径部
股関節周辺
大腿内側
臀部
骨盤底周辺
02 / EVIDENCE

「男性機能が上がる」は、 現時点では証明されていません。

カルサイネイザンや睾丸マッサージについて、 現時点で質の高い医学研究によって 以下の効果が確立されているわけではありません。

テストステロンが増える
精子の質が改善する
EDが治る
男性不妊が改善する

そのためTHIRDでは、 こうした内容を医学的効果として断定しません。

03 / PELVIC FLOOR

男性にも、 「骨盤底」があります。

骨盤底筋は女性だけのものではありません。

男性にも骨盤の底を支える筋群が存在し、 排尿、排便、姿勢、腹圧、 射精、骨盤の安定などに関与しています。

そして骨盤底筋は、 「弱いこと」だけが問題になるわけではありません。

慢性的に力が入り続け、 うまく緩められなくなることもあります。

男性の慢性骨盤痛では、 骨盤底筋や腹部、臀部などに 筋緊張や圧痛が認められるケースが報告されています。

WHAT SCIENCE SAYS

研究されているのは、 「睾丸を揉むこと」ではない。

01

骨盤底・筋膜

男性の慢性骨盤痛では、 骨盤底筋や腹部、臀部などの筋肉・筋膜への アプローチが研究されています。

02

徒手療法

米国泌尿器科学会(AUA)のガイドラインでは、 適切な患者に対して専門家による徒手療法や 筋膜リリースを検討できるとしています。

03

エビデンスには限界

研究規模はまだ限定的です。 誰にでも有効、あるいは男性機能を向上させると 証明されているわけではありません。

MYTH & REALITY

血流が変わることと、
男性機能が上がることは別。

BLOOD FLOW
マッサージによって皮膚温や局所循環などが 一時的に変化する可能性はあります。
TESTOSTERONE
それによってテストステロン分泌が増えるという 十分な臨床エビデンスはありません。
FERTILITY
睾丸マッサージが精子の数や質を改善する 標準治療として確立されているわけではありません。
ERECTILE FUNCTION
EDの原因には血管、神経、ホルモン、薬剤、 心理的要因など多くの要素があります。 マッサージだけで治療できるものではありません。
04 / RELAXATION

医療効果ではなく、 リラクゼーションとして考える。

一方で、身体に安全に触れられることによって、 「安心する」「身体への意識が高まる」 「力が抜ける」と感じる人がいることまで 否定する必要はありません。

マッサージやボディワークには、 医療とは別にリラクゼーションとしての価値があります。

THIRDでは、 その価値と医療効果を分けて考えます。

気持ちいいことと、
病気が治ることは、別の話。

SAFETY FIRST

痛みがあるときは、 マッサージをしない。

睾丸や陰嚢に痛みがあるとき、 「凝っているのかな」と自己判断で揉むことは 避けてください。

精巣痛にはさまざまな原因があります。

精巣捻転
精巣上体炎
精巣炎
鼠径ヘルニア
精索静脈瘤
外傷

突然の強い片側の睾丸痛は、 緊急性があります。

特に精巣捻転では、 精索がねじれ精巣への血流が遮断されるため、 緊急治療が必要になることがあります。

急激な強い痛み、腫れ、吐き気、 嘔吐などを伴う場合は、 マッサージをせず速やかに医療機関を受診してください。

CHECK 01
精巣や陰嚢にしこりがある
CHECK 02
急に腫れてきた
CHECK 03
左右差が突然変わった
CHECK 04
痛みが続いている
CHECK 05
発熱がある
CHECK 06
排尿時痛がある
NO PAIN POLICY

「痛いほど効く」は、
必要ありません。

「強く引っ張るほど男性機能が上がる」 「痛いほど効果がある」といった考え方に 医学的根拠はありません。

精巣、精巣上体、精索は非常にデリケートです。

男性の骨盤・鼠径部を扱うボディワークでは、 強さよりも安全性、解剖学への理解、 そして本人とのコミュニケーションが重要です。

THIRD PHILOSOPHY

伝統を知り、
科学で確認し、
安全にアップデートする。

男性は、自分の性器や骨盤周辺について 身体的な悩みを抱えていても、 人に相談しにくいことがあります。

性機能、排尿、射精、精巣、骨盤の違和感。 こうしたテーマには今も 恥ずかしさや性的なイメージがつきまといます。

しかし、本来は身体の一部です。

肩について話すのと同じように、 骨盤について話せる。 睾丸に違和感があれば普通に泌尿器科へ行ける。 そして、自分の身体について正しい知識を持てる。

THIRDではカルサイネイザンや睾丸マッサージを、 「精力を上げる魔法の施術」としてではなく、 男性が自分の身体を知るためのボディワーク文化 として考えます。

MEDICAL NOTE

このページはカルサイネイザン、睾丸マッサージ、 および男性の骨盤周辺のボディワークについて紹介する 一般的な情報です。 医療上の診断・治療を目的としたものではありません。 陰嚢・精巣の痛み、腫れ、しこり、 急激な形状変化などがある場合は施術を受けず、 泌尿器科などの医療機関へ相談してください。 突然の強い精巣痛は精巣捻転などの 緊急疾患の可能性があるため、 速やかな医療機関の受診が必要です。

REFERENCES

参考文献・医学情報

  • American Urological Association Diagnosis and Management of Male Chronic Pelvic Pain: AUA Guideline. 2025.
  • Lai HH, et al. Male Chronic Pelvic Pain: AUA Guideline: Treatment of Chronic Prostatitis / Chronic Pelvic Pain Syndrome. Journal of Urology. 2025.
  • Lai HH, et al. Male Chronic Pelvic Pain: Treatment of Chronic Scrotal Content Pain. Journal of Urology. 2025.
  • FitzGerald MP, et al. Randomized Multicenter Feasibility Trial of Myofascial Physical Therapy for the Treatment of Urological Chronic Pelvic Pain Syndromes. Journal of Urology.
  • Ye JJ, et al. Current treatment for male infertility: an umbrella review of systematic reviews and meta-analyses. Asian Journal of Andrology. 2024.
  • Mayo Clinic Testicular Torsion / Testicle Pain.
  • NHS Testicle pain.

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